ビオチン(ビタミンB7)をはじめとする各種の「育毛サプリ」は脱毛の補助手段として広く宣伝されていますが、実際に欠乏が診断されていない人に対しては、効果を支持する質の高いエビデンスがありません。真のビオチン欠乏は非常にまれで、バランスのよい食事をしているほとんどの人は不足していません。欠乏でない状態でサプリを追加で摂っても髪が増えるというエビデンスはほとんどないため、この分類は最も低いエビデンスの等級(D)に位置します。
注意すべき実際的な安全上の問題もあります。ビオチンを高用量で摂ると、血液検査の結果を乱すことがあり、甲状腺機能検査や心臓の損傷の指標であるトロポニン検査などが影響を受け、誤った結果につながることがあります。したがって検査を控えているなら、あらかじめビオチンを摂っていることを医療者に伝えてください。
もちろん、鉄(フェリチン)、ビタミンD、亜鉛などが実際に不足していて髪に影響している場合は、その欠乏を補正することには意味があります。要点は、サプリを脱毛の「治療薬」として売り込むことと、実際の欠乏を補正することを区別することです。サプリを始める前に、本当に欠乏しているかを検査で確認するのが理にかなった順序です。
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よくある質問
ビオチンを摂れば髪は増えますか?
実際にビオチン欠乏がある場合でなければ、ビオチンの補給が毛の成長に役立つという質の高いエビデンスはありません。ビオチン欠乏そのものが非常にまれなので、バランスのよい食事をしているほとんどの人には、追加で摂っても効果がない可能性が高いです。
ビオチンが健康診断の結果に影響するというのは本当ですか?
はい、高用量のビオチンは甲状腺機能検査やトロポニン(心臓の損傷の指標)といった血液検査の結果を乱し、誤った判読につながることがあります。検査を控えているなら、あらかじめビオチンを摂っていることを医療者に伝えることがとても重要です。
では、サプリはまったく意味がないのですか?
欠乏を宣伝文句で覆い隠した「万能サプリ」はすすめにくいですが、鉄(フェリチン)・ビタミンD・亜鉛などが実際に不足しているなら、その欠乏を補正することには意味があります。やみくもに摂るより、血液検査で欠乏の有無をまず確認するのが理にかなっています。
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